2018年06月12日

成果がグングン

 「Vamos a aprender 8」にバレンシアアカデミー和歌山校で取り組んでいることと、その振り返りについて書きました。6月10日(日)に海南サッカー協会主催の低学年大会(4年生以下参加)があったので、観戦してきました。和歌山市のチームに登録しているアカデミー生はこの大会に参加していないので、全員のプレーを観ることはできなかったのですが、日ごろのアカデミーでのトレーニングの成果が試合に出るかどうかを楽しみにして大会会場に行きました。
 前回書いたトレーニングの狙いや要求をもう一度書くと次のようなことでした。
◆トレーニング・メニューは、サッカーの本質に立脚した内容にする。
 ◇目指すゴールがある。 ◇攻守の切り替えの連続がある。 ◇厳しいボールの奪い合いがある。 ◇プレーヤーの瞬時の判断が必要である。
◆トレーニングでは、次の点を重視する。
 ◇集中の維持が必要な、適度な強度を持った内容にする。 ◇順番を待つだけの時間が存在しないメニューをできるだけ多くする。 ◇プレーヤーが自ら力を出し切ろうとするように、コーチが声掛けする。
◆アカデミーで取り組んでいることをもっとしっかりと意識して、自分のチームでのトレーニングや試合の時に発揮してもらいたい。具体的には、
 ◇アカデミーで取り組んでいるターンを使おうとしていますか? ◇アカデミーで要求されているように、激しく厳しくボールを奪いにいっていますか? ◇ゲーム形式の練習や試合の時、ポジションの取り方(右・左・中)をしっかりと意識していますか?

 試合を観て、随所にアカデミーでの成果が実感できたことがうれしかったです。いくつか列挙します。
◆センターバックが、攻撃のビルドアップのため味方からバックパスをもらうとき、右足インサイドできちんとワンタッチでコントロールし、右足インサイドキックで味方の右サイドの味方の右足インサイドへ1センチの狂いもなく正確にパスを出した。このプレーには応援に来ていた保護者からも「ナイスボール!」という声が上がりました。(4年生)
◆右足での“ステップ・オン”のターンが得意なアカデミー生が、スピードに乗ったドリブルから相手選手がボールを奪いに来た時に、すばやい“ステップ・オン”のターンでボールをキープする場面は何回もありました。成功率がとても高くて、相手の4年生選手に対しても十分通用していました。(3年生)
◆女子のアカデミー生には、男子選手にも遠慮していないでどんどんボールを奪いに行くように、最近よく言っているのですが、本当に全力でスピードを上げて迫力のあるアプローチでボールに向かっていくシーンが何回もありました。(3年生)
◆全般的に、おそるおそる、そうっとプレーしているシーンや、試合の流れに関係なく何となくそこにいるといったシーンは全然なく、思い切って全力でボールをプレーし、ボールを追いかけ、ボールを奪いに行っている、という印象を受けました。(全員)

 これからもアカデミー生の試合を観る機会を増やしていって、そこでアカデミーでのトレーニングの成果が出ているかどうかを分析し、次の課題を見つけてアカデミーでのトレーニングにつなげていくという作業を続けていくことで、バレンシアアカデミー和歌山校の価値を高めていきたいと考えています。
アカデミー生のみなさん、保護者のみなさん、和歌山校の活動はまだ始まったばかりですが、すでに成果は試合に現れ始めています。広い世界と高いレベルを目指して、一緒に前に進んでいきましょう。
  

Posted by Okuno at 05:39Comments(0)

2018年06月08日

大きく育っていく源

 バレンシアアカデミー和歌山校が開校して早くも二か月が過ぎました。アカデミー生と保護者の皆さんの日々のご理解とご協力に感謝しています。
 開校二か月を経過した今、ここまでを振り返り、これからの方向を少し考えてみました。
 私たちが開校に当たって、基本方針としたところは、次の点です。

①どこまでも広くて、深くて、高いサッカーの世界を子どもたちに伝えたい。
②その具体的なイメージとして参考にすべきモデルを、“スペイン・サッカー”とする。
③そんな“世界”を夢に見て、夢の先へ飛び出していこうとする積極的な意欲を持ち、課題に自分から進んで取り組んでいく子どもを育てたい。
④このことは、単にサッカーだけでなく、アカデミー生が人として成長していく過程でもプラスの影響を与えることが出来るはずである。
⑤そのために、ピッチの上のトレーニングだけでなく、情報の提供を含めたパッケージとしてアカデミーを運営していく。
⑥トレーニング・メニューは、サッカーの本質に立脚した内容にする。
 ◇目指すゴールがある。 
 ◇攻守の切り替えの連続がある。 
 ◇厳しいボールの奪い合いがある。 
 ◇プレーヤーの瞬時の判断が必要である。
⑦トレーニングでは、次の点を重視する。
 ◇集中の維持が必要な、適度な強度を持った内容にする。 
 ◇順番を待つだけの時間が存在しないメニューをできるだけ多くする。 
 ◇プレーヤーが自ら力を出し切ろうとするように、コーチが声掛けする。
⑧情報提供の一つとして「Vamos a aprender」というアカデミー・ノートを配布していく。

 さて、振り返りです。
 アカデミー生は、熱心に全力でトレーニングに取り組んでくれています。より成果を高めていくために、要求していきたいのは次の点です。

①アカデミーで取り組んでいることをもっとしっかりと意識して、自分のチームでのトレーニングや試合の時に発揮してもらいたい。具体的には、
 ◇アカデミーで取り組んでいるターンを使おうとしていますか? 
 ◇アカデミーで要求されているように、激しく厳しくボールを奪いにいっていますか? 
 ◇ゲーム形式の練習や試合の時、ポジションの取り方(右・左・中)をしっかりと意識していますか?
②「Vamos a aprender」に時間をかけて取り組んでいますか。
「これやって提出せんとあかんの?」というアカデミー生がいますが、これは“宿題”ではありません。子どもたちは、学校や習い事で、常に“やらなくてはいけない”ことを押し付けられる状況に置かれています。もちろん、“やらなくてはいけない”ことが必要なこともありますが、子どもの成長にとって気を付けなくてはいけないのは、“やらなくてはいけない”と言われたことだけしていればよい、“やらなくてはいけない”と言われたこと以外はしなくても良いというように、心に刻み付けられていってしまうことです。
 コーチが「アカデミー・ノートは、宿題ではないよ」と言うと、「やってきて出さなくても良いのなら、やらないでおこう」と“無意識に”判断してしまう心配はないでしょうか? 
 保護者の皆さんの中には「学校の宿題と同じだよ、やらなくてはいけないよ」というようなことになっていませんか? 
 アカデミー・ノートは何なのでしょう? 
 世の中には、“やらなくてはいけない”こと以外にどんなことがあるのでしょう? 

子どもさんと一緒に考えてみてもらえればうれしいです。
  

Posted by Okuno at 09:27Comments(0)