2019年05月21日

オレンジ・カラーは夢の色

 新年度のバレンシアCFオフィシャルアカデミー和歌山校(以下、アカデミー)がスタートして、早くも2か月が過ぎようとしています。一年前の開校時に比べて、ほぼ2倍の会員が、左胸にバレンシアCFのエンブレムのついたオレンジ・カラーのウェアに身を包んで、一層盛り上がりを見せて、熱のこもったトレーニングを展開できていることを本当にうれしく思っています。



 私たちには大きな夢があります。和歌山から、日本の育成指導のパラダイムを一変させるメソッドを提案し、その成果を証明していくことです。
 サッカーを一つ一つの要素に分解したうえで、個々の要素をトレーニングし、それを組み立てることで上達を図るという従来の育成方法に代えて、サッカーの本質がシミュレートされた設定でのトレーニングを通じて、その時々の課題をクリアしていくという考え方でプレーヤーを育てていくメソッドを広めていきたいということです。すでに何度も述べていますが、トレーニング・メニューの設定では、次の点を考慮しています。

◇攻めるゴールと守るゴールがある。
◇攻守の切り替えが連続して発生する。
◇連携すべき味方がいる。
◇常に周囲を見て、次のシーンを予測しておく。
◇ハイ・テンポで、適度なストレスを伴い、高い集中力を要求する。
◇コーチは、プレーヤーの積極性を引き出し、課題に果敢に取り組むようコーチングする。

 このようなスペイン式のトレーニングを日常的に経験する方法は、いくつかあります。

A.スペインに渡って、現地のクラブで活動する
⇒バレンシアジャパンが責任を持って、窓口になります。また、現地での生活もサポートします。多くのプレーヤーを送り出してきた実績があります。

B.バレンシアCFオフィシャルアカデミー大阪校に加入する
⇒ヨーロッパで最高位のコーチ資格を持つ中谷吉男氏(バレンシアCFアカデミージャパンDIRECTOR)から、直接指導を受けることができますが、和歌山からの移動時間などの物理的制約が大きいと思われます。

C.「ソラティオーラU-12アカデミー・コース」に加入する
⇒週4回、スペイン式メソッドでトレーニングします。うち、2回(火・水曜日)は、アカデミーの活動に参加します。チーム登録もしているので、公式戦にも参加できます。育成プランに沿った課題を設定し、試合を通じて検証し、次のトレーニングに生かすといった計画性・継続性を持った育成活動を目指しています。試合での成果を通じて、アカデミーの育成メソッドの価値を紹介していきたいと考えています。「ソラティオーラU-12アカデミー・コース」の活動状況は、ソラティオーラのホームページの、「ソラティオーラU-12」のブログで報告していく予定ですので、そちらのブログも覗いてみてください。

D.それぞれの所属チームで選手登録したままで、「バレンシアCFオフィシャルアカデミー和歌山校」の活動に、週1~2回参加する
⇒広い視野を持ち、次のシーンを常に予測しながら自分のタスクを達成しようとする個人能力は、所属チームの他のメンバーに比べて飛躍的に向上していくでしょう。ただ、サッカーはチーム・プレーなので、その個人能力がチームの中でどれほど機能するかは不確定です。アカデミーで磨いた能力がチームの中で明らかに機能するためには、同じチームからアカデミーに一緒に参加するプレーヤーができれば5人、少なくとも3人ほしいところです。チームの成績が急上昇したのは、アカデミーに参加しているプレーヤーがチームの中心になっているからだ、という状況がいくつかのチームで出てくれば、和歌山のサッカーも大きく変わっていくと思います。



 Aのパターンのプレーヤーは、和歌山校からはまだ出ていません。勇気を出してスペインにチャレンジするプレーヤーが現れるのを期待しています。
 CとDのパターンの加入者は、ほぼ1/2ずつです。どちらももっももっと仲間が増えていってくれることを願っています。
 『百聞は一見に如かず』です。ぜひ一度、バレンシアCFオフィシャルアカデミー和歌山校の活動を覗きに来てください。
  

Posted by Okuno at 14:59Comments(0)

2019年05月09日

来た、見た、驚いた!

 バレンシアCFオフィシャルアカデミー和歌山校では、体験参加・見学をいつでも受け入れています。昨日も、田辺地域から小学4年生のプレーヤーが体験参加してくれました。遠方から来てくれるのですから、将来に十分な可能性を持ったプレーヤーであるのは間違いありません。その子の保護者の方は、トレーニング終了後、「こんな速いテンポでのトレーニングは、経験したことがない」と話してくれました。

 私たちが目指しているのは、世界基準を目指すプレーヤーを育てることです。そのためには、テンポの速いトレーニングの中で、高い集中力を維持し、周囲を見て次のシーンを思い描き、チームメイトとコミュニケーションを取りながら、正確なプレーをする、そのようなトレーニングに常に身を置きながらレベルを上げていくことが必要だと考えています。

 そして、私たちがアカデミーのトレーニング・メソッドの基盤としているのが、育成指導のパラダイムの転換です。サッカーを一つ一つの要素に分解し、それぞれの要素を取り出してトレーニングし、それを組み合わせることで育成指導が成り立っているという、従来のパラダイムから、サッカーの本質がシミュレーションされている状況のトレーニングの中で、テーマとする課題に取り組むことでレベルアップを図るという育成指導パラダイムへの転換です。



 このパラダイムに基づいて、私たちのトレーニングでは、次の点を最重要視しています。
◇サッカーの本質は、ゴールがあり、その攻防で激しくボールを奪い合い、攻守の切り替えが連続して発生することである。そのような設定のメニューをトレーニングの中心とする。
◇プレー中は、常に周囲の状況を把握し、次のシーンを瞬間的に感じ取り、自分のすべきプレーを選択する。これらを遂行していく高い集中力とその持続力、仲間と連携するためのコミュニケーション能力などのサッカー脳を、上記トレーニングで鍛えていく。
◇コーチは、テーマに即したトレーニング・メニューを設定するだけでなく、プレーヤーを“ゾーン”へ導く声掛けや、トレーニングのテンポを維持するように工夫する。

 これらのことは、私たちがヨーロッパで最高位のコーチ資格を持つ中谷吉男氏(バレンシアCFアカデミージャパンDIRECTOR)や、氏が招いてくれたスペイン人コーチたちとの10数年にわたる交流の中で、実際にその指導に間近に接し、また実際にバレンシアに赴き、学び取ってきたことです。書籍や映像資料を見るだけで一朝一夕に身につけることは絶対にできません。

 その中で得た確信を、地元和歌山から世界を目指すプレーヤーたちに全力で伝えていくことが、私たちを導いてくれた方々への恩返しであると考えています。

 一人でも多くの少年少女プレーヤーが、私たちのアカデミーに来て、体験参加してみて、そのトレーニング内容に驚いて、アカデミーに加入し、世界基準への扉を開けてくれることを願っています。

 昨日、体験参加してくれた少年が、帰りの車の中で、「お母さん、バレンシア・アカデミーはすごいよ。トレーニングはハードだけど、めちゃくちゃ楽しい。このアカデミーでトレーニングしていったら、きっとうまくなる。僕、バレンシア・アカデミーにぜったい入りたい!」って話してくれていたら、嬉しいなあ。
  

Posted by Okuno at 16:00Comments(0)